神社に参拝する目的の1つに願い事があります。
しかし、本来の参拝の目的は神様にお願いをすることではなく、神様に日頃の感謝を伝えるためです。
そのため参拝するときには、まず日頃の感謝をして、そのあとに「来年もよろしくお願いいたします」のような願い事を伝えます。
そして、神様に感謝の気持ちを持った上でお願い事を伝える言い方が大切です。
本記事では入見神社の一等無人航空機操縦士の神主が、神社での願い事の言い方についてお話します。
また、よく質問をいただく「願い事は声に出すほうが叶うのか?」についてもお答えいたしますので、ご参考にしてください。
神社に参拝したときの願い事について
「再拝(二礼)して二拍手して、その後に神様に願い事を伝えて、最後にまた一拝(一礼)する」
これが神社での拝礼の流れです。
そして多くの人たちが神様に願い事を伝えていることと思います。
参拝したきに神様に願い事をするのは悪いことではありません。
しかし、本来の目的とはズレています。
神社に参拝するのは神様に日頃の感謝を伝えるためです。
常日頃から見守ってくれている神様に、平穏無事で生活できていることなどを感謝するために参拝します。
例を挙げるなら「いつも平和に暮らせているのは神様のおかげです。ありがとうございます!」でしょうか。
また耳が痛いかもしれませんが、目標の達成や成功には自分自身の努力が必須です。
まったく努力をしないで神様にお願い事しても叶うはずがありません。
このような願い事は現実逃避ですので参拝するときには、まず神様に感謝を伝えて、それから願い事を伝えましょう。
拝礼の作法はこちらでお話してます。
神社に参拝したときの願い事の言い方
それでは神社に参拝したときの願い事の言い方です。
一、住所と名前など自己紹介をする
二、日頃の感謝を伝える
三、願い事をする
神社に参拝したときの願い事を言う順番になります。
自己紹介する
まずは名前と住所を神様に伝えます。
住所や名前を伝えるのは、自分が「どこの誰なのか」を神様に正しく伝えるためです。
神社には多くの人が参拝にきてますので、名前と住所を伝えなければ誰が誰なのかわかりません。
また、神様にも名前と神社の住所があることで私たちも「どこのどのような神様なのか」を認識できています。
まずは自分の名前や住所を伝えて、自分が参拝していることを神様に伝えましょう。
日頃の感謝を伝える
つぎに日頃の感謝を伝えます。
本来の参拝は感謝をするためですので、まずは神様に感謝を伝えましょう。
「いつも見守ってくれてありがとうございます」
「何事もなく平穏無事に生活できているのは神様のおかげです」
このような感謝を伝えるといいと思います。
願い事をする
最後に願い事の言い方です。
何度もお伝えしてますが、神様への願い事はご自身の努力が大前提です。
つまり、すべてを神様にお願いするのではなく自分自身ではどうにもならないことをお願いします。
「精一杯、勉強するので合格するのを手助けしてください」
「家族のために一生懸命に働きますので家族や私が健康で過ごせるようにしてください」
「世の中の一助になるように仕事に励みますので成功するのを応援してください」
また、願い事は自分のことばかりではなく周りのことまで考えた方が好ましいです。
「受験に合格して両親を安心できますように」
「担当してる事業が成功して、お客様や会社に恩返しできますように」
「大きな怪我や病気をすることなく、困った人を助けられる自分でいられますように」
このように自分の願いごとが叶うことで周りも幸せになるような言い方がいいと思います。
「自分自身の努力を前提として、自分の願い事が叶ったときに周りも幸せにできる」
このような考え方で神社に参拝したときの願い事を神様に伝えましょう。
お参りの服装はこちらでお話してます。
参拝したときの願い事は声に出すほうが叶う?
「参拝したときの願い事は声に出すほうが叶うのか?」
これは言霊信仰の考え方です。
日本では古くから言葉には霊力があると信じられています。
自分が発した言葉が実現するという考え方です。
この言霊信仰の考え方により、願い事も声に出すほうが叶いやすいと信じられています。
また大きな成果をあげた人たちが幼少のときから目標を声に出したり、紙に書いたりしているのも有名な話です。
つまり、願い事を声に出すのは言霊信仰だけではなく「自分の潜在意識に浸透させることで叶えやすくしている」という考え方もできます。
ですので、できれば参拝したときの願い事は口に出すのがおすすめです。
声の大きさは自分自身が聞こえるボリュームで問題ありません。
つぶやくように願い事を声に出しましょう!
神社の行きと帰りの一連の参拝方法はこちらでお伝えしています。
まずは神様に感謝
神社に参拝するときの願い事の言い方をお伝えしました。
神社の参拝は神様に感謝をするためが本来の目的です。
願い事をしてはいけないわけではないですが、神様への感謝だけでは忘れないようにしましょう。
また、願い事は声に出したほうが叶う可能性は高くなります。
言霊やご自身の潜在意識の力を借りられるからです。
他人に願い事を聞かれるのは百害あって一利なしですので、自分が聞き取れるくらいのボリュームで参拝の時には声に出すのをおすすめします。